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#つぶやっきー
この文章は2011年10月に書いたものだけど、あらためて読んでみて「いまの状況につながるな」と思ったので、抜粋して再掲載しておきたい。
キーワードは、「パンデミックと核」。 第一次世界大戦のスペインかぜと、第二次世界大戦の原爆。
長い文章だけど行間など読みやすくしたので、よかったら目をとおしてみてほしい。
ちなみに()内は解説。 当時「ツインピークス」のクーパー捜査官になったつもりで書いてるので、文中の「ダイアン」は、そういうことだ。
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20世紀カフェは、故郷の小戸の岬にある架空のカフェ。 この文章はそこでメモってる....つもり。
テーブルには、コーヒーとチェリーパイ。 流れる歌は、ジュリー・クルーズ゙の「the world spins」。
さて、ダイアン……。
ふたつの世界大戦は、有史以来人類がはじめて経験した世界規模の共有事象だった。 正確にいえば、このとき人類はパンデミックも共有している。 「スペインかぜ」だ。
感染者6億人。死者5000万人。
1918年にアメリカで発生したこのH1N1型インフルエンザは、世界の3人に1人を感染させ、第一次世界大戦の1800万人をはるかに上まわる死者を出した。
アメリカの参戦で、戦線に送られた兵士が運び屋となり、ヨーロッパに飛び火、さらなる変異を起こす。 第一次大戦の終結を早めたともいわれている。
第一次世界大戦は当時「すべての戦争を終わらせる戦争」と呼ばれ、1918年11月11日11時に休戦協定が結ばれた。 戦場では突然の静けさが「神の声」に思えたという。
にもかかわらず、人類は1939年に二度目の世界大戦をおこし、スペインかぜをも上まわる6000万をこえる死者を出した。 有史以来最大のカタストロフィは、人類自身の手によってもたらされた。
第二次世界大戦を終わらせたのもまた、アメリカから運ばれた原爆だった。 29万6000人もの市民の命を奪った。
ふたつの世界大戦はともに旧大陸のヨーロッパではじまり、ともに新大陸アメリカから運ばれた大破壊でオワリを告げる。 H1N1型鳥インフルエンザウィルスと、インディアンの聖地レッドバレーのウラン……。
まるでグレートスピリットの使徒のようじゃないか、ダイアン。
イギリスの清教徒が新世界にたどり着いたとき、彼らはあらたな歴史のはじまりを予感しただろう。 だが彼らが手にしたのは、ホントは歴史の終わりだったのかもしれない。
グレートスピリット「大霊マサウウ」の大地で「13」の星(植民地)が独立を勝ちとったとき、世界史におけるアメリカの役割は決まった。 物語に衝撃的展開をもたらし、終わりへと導くトリックスターだ。
たわごとだと思うかい? じゃあなぜ去年、人類発祥の地南アフリカのW杯で、征服者ピサロやコルテスの国スペインが初優勝したんだと?
歴史は克服されるまで、時空をこえてなんども打ち寄せる波だ。
ヒロシマ・ナガサキの原爆から、66年後のフクシマへ。
日本陸軍による原爆計画のウラン採掘地も、フクシマだったよね。 ストーリーはまだつづいてるんだ。
スペインかぜと原爆。 パンデミックと核。
ふたつの世界大戦で示されたオワリの<型>は、いまもアメリカにある。 (新型コロナは中国だけど、事象的には大霊マサウウのホピによるミステリーエッグの孵化)
かつてジュラルミンのヨハネに原爆の洗礼をうけた、原発大国ニッポンもおなじ。 核燃料サイクルの中枢「もんじゅ」が若狭湾の福井県にあるのも、2008年のアメリカ大統領選のときその福井県の小浜(おばま)市でオバマフィーバーが起きたのも、偶然じゃない。
去年のAPECエネルギー相会合で歴史的な「福井宣言」が出されてから、事象はフクシマへと破滅の崖をころがり落ちていったよね。
世界大戦で示されたオワリの<型>は、日本にもインプットされてるんだ。
(原爆のオワリの<型>がフクシマで実現したように、もしパンデミックの<型>も日本にインプットされてるなら、こんどは東京五輪がその実現、あらたな感染爆発をもたらす可能性があるんじゃないか?)
日本で終末といえば、ごぞんじ「艮の金神」。 若狭湾は明治33年。出口王仁三郎の大本教による冠島沓島びらきで、艮の金神が幽閉され虐げられた神々を世に上げ、解き放った場所。
その終末のシクミをになう四つの柱のひとつが、「日の出の神」の若狭彦。ヒコホホデミだ。 笑えるじゃないか。 若狭彦神社は小浜市にある。
よりにもよっておなじオバマって大統領で東日本大震災が起き、福島第一原発が大爆発。 おまけに「トモダチ」作戦だっつんだから、事実は小説より奇なりだ。
住吉大社で御鎮座1800年記念大祭が行われたことし5月12日、小浜市を襲った記録的豪雨で尾張大国霊(愛知県稲沢市)の生徒たちが孤立した。 この事例もまた、「オワリのアメリカ」を暗示してるんだろう。
(オバマから、トリックスターのトランプへ)
小浜湾には2009年に神武天皇の兄貴、五瀬(いつせ)命が捧げられた。 もし死体遺棄現場が小浜湾でなければ、僕はさわがなかったよ。 オバマ湾だったからこそ、犠牲の「ひな型」にされたんだ。
相良さんを殺害し遺棄した(オバマ湾のドラム缶)男女五人の犯人にしてみれば私恨かもしれないが、2万人近い尊い命を奪い、この先も奪いつづけるだろう大破壊の最初のスイッチを入れたのは、君らだよ。
わずかでも想像力と良心があれば、振り下ろす腕を止められたはず。 事象には取りこまれなかったはずだ。
おなじことは、ここ小戸の岬で起きた母親の子殺し事件にもいえる。 イザナギのミソギの地とされる小戸を事象の地に選んだのは、黄泉津比良坂のイザナミだ。
たしかに子育てはほんとに大変。 障害のある子ならなおさらかもしれない。
だが、親の都合や怒りでわが子に向けられた殺意は、イザナミの千倍の殺意となってこの国に返ってくる……。
小さな事件にもさわぎ立てる僕はイカレた小心者に思えるかもしれない。 でも巨大事象にだって前兆はある。 マズいものはマズいんだよ。
それでも<十>の年の去年、諏訪大社の御柱イヤーで僕らひとりひとりがもっとしっかり自分の建て御柱を意識してれば、あれほどの御贄柱は立たなかった。 自分を省みても、悔いがのこる。
ダイアン、僕らはいまや御贄柱の串うさぎだ。
耳なしうさぎを憶えてるだろ。 フクシマの直後に浪江町でうまれた。
不思議だよ。 原爆実験のトリニティは「3」を意味し、実験場は北緯33度ラインにある。 アメリカは環境問題対策で、2030年までに三十三基の原発増設を予定してた。 どちらも「ミミ」だ。
オバマフィーバーと原発銀座の若狭も、「ミミのクニ」なんだ。 藤原京の木簡にも、「耳」「美々」とある。
福井県美浜町の耳川には彌美(みみ)神社があって耳明神とよばれ、若狭耳別の祖・室毘古王を祀っている。 三十三間山の闇見神社はその母、沙本之大闇見戸売(さほのおおくらみとめ)を祀る。 11代垂仁天皇に反乱した、狭穂彦と狭穂姫の母でもあるよね。
「Cross22」のタテラインは、日本武尊の大鳥大社(堺市)と高浜町の青葉山をつなぐ。
青葉山には陸耳御笠(くがみみのみかさ)という土蜘蛛がいて、10代崇神天皇のヤマトに滅ぼされた。 大闇見戸売はなぜか父方の素性が不明なんだ。 もしかしたら陸耳御笠の血族かもしれない。 いわば闇の血筋だ。
つまり「彌美(ミミ)」は、「彌美(ヤミ)」なんだよ。
美浜町には美浜原発があるだろ。高浜町にも高浜原発がある。 耳なしうさぎの無言のメッセージが聞こえてこないか?
(きのう5月20日、3月7日の高浜原発3号機の再稼動につづき、美浜原発老朽3号機で、原子炉への核燃料装填作業が開始された。これも「33」だ)
美浜の耳と高浜の耳のまん中に、オバマ市はある。 そこでオバマフィーバーが起き、「オバマ湾のドラム缶」が沈められた。
若狭湾をとり巻く闇(=耳)は、深い。 ホピの伝説もそうだけど、虐げられたものたちのストーリーがつぎつぎと開花している。
マヤ暦の第9の波は、地球規模の共有意識の波だという。
ロシアの船乗りたちは、嵐の最後の大波を「第9の波」と呼んだ。 それを乗りきれば生還できる。 そういうナミだ。
もっとも歴史とは、そもそもが共有の波だ。 偉大な力、教え、システム、技術が、人類史に一石を投じれば、それは波紋のように世界にひろがり、破壊と秩序をもたらしてきた。
そしてそのテの変化には、なぜか気侯や地殻変動がつきまとう。 日本だって海の時代が終わった大宝律令元年に、海人の島「凡海郷」が、冠島と沓島をのこして若狭湾に沈没しただろ。
人類と自然はむかしから同時進行なんだよ、ダイアン。 だから世界大戦も、世界的パンデミックを演出したんだ。
第二次大戦の原爆に対応してフクシマがあるなら、第一次大戦のパンデミックもセットの可能性がある。
イザナミが黄泉がえった2009年の豚インフルエンザでは、世界で18450人(WHO調べ)が亡くなったそうだ。 先月ベトナムと中国で確認されたH5N1型変異株や、アメリカの新種豚インフルが気になるトコだ。
(2011年にこう書いてんのに、なんでイザナミの国生みでパンデミックを予測できんのかね、オレ)
第一次大戦では史上初めて空戦がおこなわれた。 飛行機といえば、鳥や風を連想する。
で、鳥インフルエンザのスペインかぜとは、じつに皮肉だよな。 ダイアン。
メイフラワー号の国、アメリカは、救済であり破壊そのものだ。 徹底して破壊した相手を、最後に救済する。 まるで自分が主なる神だといわんばかりに。
彼らの神話(聖書)にはアルマゲドンがあり、最後の審判がある。 南米のインカもまた、創造神ビラコチャ(白い人)が終末に再臨すると考えていたし、ホピの白い兄も石版をもって帰還し、大霊マサウウの大いなる浄めで第四の世界が終わるとされていた。
新大陸に白人を呼び込んだのは、先住民自身のストーリー(神話)でもある。 おかげでヨーロッパのケルトの森は救われたけど、インカやアステカは滅び、アメリカインディアンは戦いと虐殺、病原菌で95%が死んだ。
彼らの終末の神話どおりにだ。
神話は実現する。
ふたつの終末神話の邂逅で、白人はアルマゲドンを演じ、アメリカ先住民は第四世界の終わりを演じた。
それはふたつの世界大戦の「ひな型」だったし、歴史の波が現代へと送りとどける終末の「ひな型」になる可能性もある。
その終末の大地アメリカに、ピルグリム・ファーザーズは11月11日に上陸。 「オワリのアメリカ」の礎を築いた。
マンハッタン計画(原爆)のフランクリン・ルーズベルトも、9・11テロと米印123協定のジョージ・ブッシュも、その子孫だそうだ。
ピサロに滅ぼされたペルーのインカ帝国「タワンティン・スウユ」は、四つの地方を意味するという。 プレ・インカの黄金の都「シカン」展に連動して発生したのが、大阪市此花区四貫(しかん)島の「Crossニコニコ」放火事件だったよね。 (この四貫島を中心とする十字が「Cross22」)
つまり四貫島は四つの世界、ホピのいう第四世界の暗示ってことにもなる。 僕らのいるいまの世界だ。
その「Cross22」ラインの石山碕における神武天皇の生島足島神祭祀は、四方の瑞垣の守護。 これはペルーの自然災害とリンクした諏訪大社御柱祭の四本柱や、チリ大地震へとリンクしたバンクーバー五輪の四つの柱ともつながっていた。
米のオバマ大統領は第44代。 小浜市のある福井の「井」も、4をあらわす。
原爆(=灰のつまったひょうたん)のウランが採掘されたのは「4Corners」。 そこにはホピの居住地オールドオライビもある。
シプ・オライビは、地球が固まった場所。 日本神話でいえば、オノコロ(自凝)島。
フクシマのウランは、たしかコカダ・アボリジニの聖地から採掘されたものだけど、日本の核燃料にはフォーコーナーズのウランも使われていた。
日本本土も四つの島からなっている。
四貫島は日本のひな型。 日本は四つの世界のひな型。
そう考えていくと、フクシマは第四世界の終わりのサインだってことになる。
4基の原子炉建屋がたちならぶ姿が、じつに象徴的だったと思わないかい? ダイアン。
事故前の福島第一原発
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テーマ:神話と事象 ジャンル:学問・文化・芸術
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